日本には古来から四季折々の行事や年中行事を記した歳時記という書物があります。
歳時記を通して、四季のある国に生きる喜びを思い出し、味わってみませんか?
こちらの記事では、2月の歳時記(和風月名・暦・行事・風物詩・旬な食材など)を紹介していきます。
2月の和風月名
和風月名とは月の呼び名の和名で、旧暦(明治5年まで月と太陽の動きを元にした太陰太陽暦)の季節や行事に合わせたものです。季節や行事に合わせた呼び名で風情を感じられます。
【2月】如月(きさらぎ)
2月の和風月名は「如月(きさらぎ)」と呼びます。
「衣更着」とも呼びますが、まだ寒さが残っていて、衣(着物・服)をさらに重ね着をする月という意味です。
その他の異名として、暖かくなって陽気が更に来る「気更(きさら)に来る(くる)」という異名もあります。
【2月のその他の異名】
いんしゅん(殷春)/ うめみづき(梅見月)/ けんうづき(建卯月)/ちゅうしゅん(仲春)/ なかのはる(仲の春・中の春)/ はつはなつき(初花月)/ ゆききえつき(雪消月)/ ゆきげしづき(雪消月)/ れいげつ(麗月・令月)など
2月の暦(二十四節気)
季節には、太陽暦(地球が太陽のまわりを一周する時間の長さ)の一年を四等分した春夏秋冬があります。
さらにその季節を六つにわけたのが二十四節気です。
二十四節気の一節気の長さは十五日間で、季節を細やかに表現しています。
立春から始まり、春分、夏至、秋分、冬至の四つの時期に春夏秋冬それぞれの盛りを迎え、大寒で締めくくられて一年となります。
立春(りっしゅん)[2月4日ころ]
立春とは、初めて春の兆しが現れてくるころのことで、冬と春を分ける節分の翌日です。立春は春の始まりであり、1年の始まりとされています(旧暦では立春が一年の始まりと考えられていました)。
立春後に最初に吹く南寄りの風が「春一番」です。
雨水(うすい)[2月19日ころ]
雨水とは、降る雪が雨へと変わり、氷が溶け出すころのことです。
昔から雨水の時期は農耕を始める目安とされてきました。
雨水に雛人形を飾り始めると良縁に恵まれると言われています。
2月の行事や風物詩
節分(3日ころ)
炒った大豆をまくことで邪気や厄を追い払う儀式を行う節分。
節分とは、季節を分ける日という意味で、立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれの前日を指しています。
そのなかでも、立春の前日の節分は冬から春にかわる1年の始まりとされていたので、新年の邪気を祓う行事が行われる重要な日でした。
節分でまく大豆は前日の夜に神棚に供えるのがしきたりとされ、その豆は「福豆」と呼ばれています。
豆をまくのは、年男か厄年の男性、もしくは一家の主で、鬼が入ってこないよう「鬼は外」と唱えながら外へまき、服が入ってくるよう「福は内」と唱えながら家の内側にまくのが一般的です。
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初午(2月最初の牛の日)
2月の最初の午の日を「初午」と呼びます。農業の神様「稲荷神」を祀る稲荷神社では、この日に五穀豊穣や商売繁盛を願って「初午祭」が行われます。
地元のお稲荷さんにお参りするのに、とても縁起が良い日です。
稲荷神社にはキツネの像が建てられていますが、これは古くからキツネが稲荷神の使いとされているからです。
事始め・針供養(8日)
かつては12月8日の「事納め」とともに、仕事を休んで家にこもらなければいけない「物忌みの日」とされていました。
針を持つことを戒め、針供養をするのも、事始めの日です。
針供養とは、使えなくなった針を集めて豆腐屋こんにゃく、餅、大根などの柔らかいものに刺し、神棚に供えたり、川や海に流す行事です。
この日は針仕事を行わず、針に感謝し供養するとともに、針仕事の上達を祈ります。
建国記念日
日本の初代天皇とされる神武天皇が即位した日で、文字通り「建国を記念する日(祝日)」です。
昭和41年に「建国をしのび、国を愛する心を養う日」として制定され、その翌日から実施されました。
バレンタインデー
今や2月の一大イベントとなったバレンタインデー。女性から男性にチョコレートを渡して愛のこくはくをするのは、日本独特の風潮です。
近年では、あいさつがわりの「義理チョコ」や。女性から女性に「友チョコ」を贈るなど、幅広くチョコを贈るケースが増えています。
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2月の行事食
【節分の行事食①】けんちん汁
関東地方では、節分にけんちん汁を食べる習慣があります。
けんちん汁は鎌倉の建長寺の僧が作ったのが始まりとされていて、もともとは「建長汁」といわれていました。
【節分の行事食②】節分そば
立春が旧暦の新年だったころ、年越しにあたる節分の日に、「清めのそばを食べて晴々しく立春を迎える」という風習があり、現在の大晦日のように年越しそば(節分そば)を食べる習慣がありました。それが今も残っている地域があり、豆や恵方巻きのように縁起がよいとされています。
恵方巻
節分の夜(立春の前日)に、その年の縁起の良い方角(恵方)に向かって無言で太巻きを丸かぶりすると、福が来るといわれている恵方巻。
ちなみに、恵方とはその年の福徳を司る年神様のいる方角のことで、その方角に向かって事を行えば何事も吉とされています。年によって方角が異なります。
恵方巻は近年ではコンビニやスーパーなどでもよく見かけるようになりましたよね。
コンビニチェーン店では、セブンイレブンが1998年に全国的に販売するようになったそうです。
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2月の開運さんぽ
亀戸天神社の「梅まつり」
東京都江東区に鎮座している亀戸天神社は、東京十社のひとつ学問の神様「関東三天神」の一社でもある天神様で、菅原道真公をお祀りする神社です。
毎年2月になると「梅まつり」が開催され、300本を超える紅白の梅が見ごろを迎えます。
下記の記事では、亀戸天神社の見どころと、2023年梅まつりの紹介をしています。
▶︎亀戸天神社参拝レポート|梅まつり2023開花情報も紹介!
2月の花(誕生花)
誕生花とは、生まれた月日にちなみ、1年366日(閏年含む)それぞれに特定の花を割り当てたものです。
誕生花は、紹介しているサイトや書籍によって異なります。
以下の記事では、2月の誕生花(月・日)を紹介しています。
ご自身の誕生日の花言葉を見つけたり、大切な方へ贈るフラワーギフトの参考にご活用ください。
▶︎2月の誕生花一覧|誕生月の花・誕生日の花|花言葉を紹介!
2月の石(誕生石)
誕生石とは、1月から12月までそれぞれの月にちなむ宝石のことを意味しています。
自分が生まれた月の宝石(誕生石)をお守りとして身に着けることで幸運やご加護を願うと言い伝えられています。
以下の記事では、2月の誕生石(月・日)を紹介しています。
ご自身の誕生日の石言葉を見つけたり、大切な方の石言葉を調べてみたりとご活用ください。
▶︎2月の誕生石一覧|誕生月の石・誕生日の石|石言葉を紹介!
3月の歳時記一覧
以下のリンクから3月の歳時記を一覧でご覧いただけます。
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