- 日本には古来から四季折々の行事や年中行事を記した歳時記という書物があります。
歳時記を通して、四季のある国に生きる喜びを思い出し、味わってみませんか?
こちらの記事では、3月の歳時記(和風月名・暦・行事・風物詩・旬な食材など)を紹介していきます。
3月の和風月名
和風月名とは月の呼び名の和名で、旧暦(明治5年まで月と太陽の動きを元にした太陰太陽暦)の季節や行事に合わせたものです。季節や行事に合わせた呼び名で風情を感じられます。
【3月】弥生(やよい)
3月の和風月名は「弥生(やよい)」と呼びます。
暖かな陽気になって草木が生い茂る月という意味です。
「木草弥(きくさい)や生い月(おいづき)」が短くなって「弥生」となったとされています。
【3月のその他の異名】
かげつ(花月)/ きしゅん(季春)/ くれのはる(晩春)/ けんしんづき(建辰月)/ さくらづき(桜月)/ はなさきつき(早花咲月)/ さんげつ(蚕月)/ しゅくげつ(宿月)/ とうげつ(桃月)/ はなみづき(花見月)など
3月の暦(二十四節気)
季節には、太陽暦(地球が太陽のまわりを一周する時間の長さ)の一年を四等分した春夏秋冬があります。
さらにその季節を六つにわけたのが二十四節気です。
二十四節気の一節気の長さは十五日間で、季節を細やかに表現しています。
立春から始まり、春分、夏至、秋分、冬至の四つの時期に春夏秋冬それぞれの盛りを迎え、大寒で締めくくられて一年となります。
啓蟄(けいちつ)[3月6日ころ]
啓蟄とは、陽気に誘われ、土の中の虫が動き始めるころのことです。
「啓」には、「開く」「解放する」、「蟄」には「土の中で冬ごもりをしている虫」という意味があります。
一雨ごとに春の気配を感じ、暖かくなる時期です。
春分(しゅんぶん)[3月21日ころ]
春分とは、太陽が真東から昇り、真西に沈む日のことです。昼と夜の長さがほぼ同じになります。
1948年に「自然をたたえ、生物を慈しむ日」として、国民の祝日となりました。
春分の日を挟んだ前後三日間を含めた七日間が「春のお彼岸」です。春分の日は「春のお彼岸の中日」といいます。
3月の行事や風物詩
雛祭り(3日)
雛祭りは「上巳の節句」と呼ばれる五節句のひとつです。上巳(じょうし)とは3月最初の巳の日のことで、この日は邪気に見舞われやすい日とされていました。
雛人形を飾る行事として親しまれていますが、かつては人型の紙人形に災いを移し、身代わりとして海や川に流す行事だったといわれています。
雛人形は「いつまでも飾っていると娘が嫁にいけなくなる」とされていて、立春過ぎから雛祭りの1週間前ぐらいまでには飾り、3月3日の翌日もしくはできるだけ早くしまいます。
雛人形は世代間で共有するものではなく、その子のお守りとなるものなので、初節句には新しい雛人形を用意してあげるのが理想的です。
amazon | 楽天市場 |
▶︎「雛人形」の検索結果をご覧いただけます。
ホワイトデー(14日)
ホワイトデーは、バレンタインデーのお返しに「キャンディーを贈る日」として、日本の飴菓子業界が考案し、1980年に誕生しました。
キャンディーやマシュマロなどのお菓子を贈るのが一般的ですが、現在ではお菓子ではなくプレゼントを贈るケースも増えています。
amazon | 楽天市場 |
▶︎「ホワイトデーギフト」の検索結果をご覧いただけます。
彼岸(18日〜24日ころ)
春分を挟んだ前後3日間を合わせた7日間のことを彼岸といいます。
最初の日を「彼岸の入り」といい、最後の日を「彼岸の明け」といいます。
ちなみに「彼岸(サンスクリット語で「悟りの世界」を意味する)」とは、仏教では人間のさまざまな欲望や迷いがある現世を「此岸(しがん)」、煩悩を脱した悟りの境地を「彼岸」といいます。
彼岸には阿弥陀仏が住み、先祖の霊も眠っている極楽浄土と考えられています。
春分の日(21日)
太陽が真東から出て真西に沈み、秋分とともに昼と夜の長さがほぼ等しくなる日で、3月21日ころにあたります。
お彼岸にお墓参りをする風習は、太陽が真西に沈むことから西方の極楽浄土につながる日とされていたため、この日に先祖を供養するようになりました。
3月の行事食
ちらし寿司(3日)
ひな祭りの食卓に並ぶ縁起の良い料理が、ちらし寿司です。
おせち料理と同様に、使用するのはおめでたい食材ばかり。長寿を意味する海老。先を見通せるという意味で蓮根、まめに働けるという意味で豆を使うのが一般的です。
amazon | 楽天市場 |
▲「ちらし寿司」の検索結果をご覧いただけます。
ぼた餅(18日 〜24日ころ)
彼岸の期間中に故人にお供えしたり、故人を偲んで食べる餅を「ぼた餅」といいます。牡丹(ぼたん)が咲く時季に作ることが名前の由来です。
荻の花が咲く秋の彼岸には、見た目も材料もほぼ同じの「おはぎ」を食べます。
3月の花(誕生花)
誕生花とは、生まれた月日にちなみ、1年366日(閏年含む)それぞれに特定の花を割り当てたものです。
誕生花は、紹介しているサイトや書籍によって異なります。
以下の記事では、3月の誕生花(月・日)を紹介しています。
ご自身の誕生日の花言葉を見つけたり、大切な方へ贈るフラワーギフトの参考にご活用ください。
▶︎3月の誕生花一覧|誕生月の花・誕生日の花|花言葉を紹介!
3月の石(誕生石)
誕生石とは、1月から12月までそれぞれの月にちなむ宝石のことを意味しています。
自分が生まれた月の宝石(誕生石)をお守りとして身に着けることで幸運やご加護を願うと言い伝えられています。
以下の記事では、3月の誕生石(月・日)を紹介しています。
ご自身の誕生日の石言葉を見つけたり、大切な方の石言葉を調べてみたりとご活用ください。
▶︎3月の誕生石一覧|誕生月の石・誕生日の石|石言葉を紹介!
4月の歳時記一覧
以下のリンクから4月の歳時記を一覧でご覧いただけます。
コメント