今この人に会いたい|#002_たこ焼き おとちゃん

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多種多様な生き方や働き方を求め、実践している人が多い今の時代。
自分にとって無理がなく、そして思い描く理想像とは?

「今この人に会いたい」
この企画では、未来を創る生き方や働き方を実践している人をピックアップして紹介していきます。




今回の主人公

たこ焼き おとちゃん

たこ焼き おとちゃん
2020年から、美浜区・稲毛区を中心に活動している自転車移動式のたこ焼き屋台。メディアで取り上げられる機会も増え、今そのスタイルや味に注目が集まっていて、ファンが急増中。

 

確かに感じ始めた手応えと変化

「申し訳ありません!ただいま焼き上がりまでに15分ほどのお時間をいただいています」

千葉県美浜区。ショッピングセンターの片隅に元気な男性の声が響いています。
最近、メディアで紹介される機会も増えてきたたこ焼き おとちゃんの屋台前には数組のお客さんが焼き上がりを待っていました。

たこ焼き おとちゃん

以前は焼き上がりまでの時間が2〜3分でも「じゃあいいよ」と帰ってしまうお客さんが多かったそうですが、最近になって焼き上がりに時間がかかっても待ってもらえるようになったことに喜びと変化を感じていると言います。

たこ焼き おとちゃん

毎週同じ場所で出店(出店情報は文末で)することで徐々に地域の方々に浸透し、ファンも増え、今ではSNS上で感想や出店情報などをシェアしてくださる常連様もいらっしゃるようです。

「ホント常連様のおかげですね。当店の広報部長ですよ(笑)」
そう嬉しそうに話しながら、次々と焼き上がるたこ焼きを忙しなく提供しながら、楽しそうにお客さんと会話している姿が印象的です。

たこ焼き おとちゃん

最近になって確かに感じ始めたという変化と手応え。
では、彼らはなぜ自転車屋台でたこ焼きを売るという選択をしたのでしょうか。

 

タクシー運転手だった二人が選んだ道は自転車移動屋台

たこ焼き おとちゃんは2人で運営している自転車移動型の屋台です。
この2人の地元が、たこ焼きの本場である大阪で、行きつけのたこ焼き居酒屋の店長さんに「開業するなら、たこ焼きだったらそんなに難しくないぞ」というアドバイスをいただいていたことを忘れられずにいました。

たこ焼き おとちゃん

関東に上京後、家族を守るため、生活をしていくため、そしていつか開業するときのために、タクシー運転手として働く日々が数年続いたそうです。

そんなある日、街で見かけたのが宅配業者が配達をしている自転車でした。

「これなら開業資金をかけずに始められるのではないだろうか?」
そう考えた彼らは早速DIY精神で自転車を改造し、完成させたのが自転車屋台です。

たこ焼き おとちゃん

そこで思い出したのが、大阪のたこ焼き居酒屋さんのあの声です。
「開業するなら、たこ焼きだったらそんなに難しくないぞ」

改めてこの地域(美浜区・稲毛区界隈)を見てまわると、あまりたこ焼き屋さんを見かけることはありません。
「自転車屋台なんてメッチャ目立つんとちゃうやろか?」

こうして、たこ焼き おとちゃんは静かに産声をあげましたが、すぐに商売が軌道に乗るはずもありません。
しばらくの間はタクシー運転手として働きながら、たこ焼き おとちゃんを稼働させるというダブルワークの期間が半年間ほど続いたと、当時を振り返ります。

 

始めるからにはオリジナルで勝負したい

開業する前は、行きつけだった大阪のたこ焼き居酒屋さんに材料を送ってもらう予定でしたが、やはりオリジナルにこだわりたい。

そう考えた彼らは生地の開発に取り掛かりました。そして辿り着いたのがアサリとホタテ貝の出汁がふわっと香る醤油味の生地です。

たこ焼き おとちゃん

彼らの作る生地にはしっかりとした味がついているので、市販の塩茹でしたタコでは塩辛くなりすぎてしまいます。
これは困ったぞ、と頭を抱えている時に船橋市場の魚屋さんから生のタコを仕入れられることを聞き、今でも週に一度は船橋市場に足を運び、大ぶりの生のタコを仕入れて調理しています。

たこ焼き おとちゃん

まずは、すっぴんを試してみて!

生地の味をしっかり楽しみたい。アサリとホタテ貝の出汁がふわっと香る醤油味を堪能したい。そんな方には「すっぴん」がオススメです。

たこ焼き おとちゃん
メニューは「すっぴん」以外にも、「バジルソルト」や「えびと一味」や「わさび」などもあり、ハーフ&ハーフでオーダーすることも可能ですので、一度に2つの味を楽しむこともできるのが好評なようです。

たこ焼き おとちゃん

たこ焼き おとちゃんのメニューで、一際目を引くのが「うし焼き」です。
たこ焼きの元祖は、肉とこんにゃくなどを入れた「ラジオ焼き」だと言われています。

たこ焼き おとちゃん

そこに着目した彼らは、生地にタコではなく肉を入れることを思いつき、より肉肉しい味を表現するために辿り着いたのが、牛すじとハラミとネギを入れた「うし焼き」です。

たこ焼き おとちゃん

生地の旨味、そして大きな肉の存在感をしっかりと感じることができる。

たこ焼き おとちゃんの完全オリジナル商品である「うし焼き」は、その美味しさにリピーターも絶えず、売り切れ次第販売終了となっている大人気な一品です。

早めに売り切れてしまう日もあるので、興味のある方はお早めにどうぞ!

 

地域の拠り所になれるような触れ合いの場に

たこ焼き おとちゃん

最後に、たこ焼き おとちゃんに聞いてみました。
「あなたにとって理想の未来とは?」

「美浜区といえば!稲毛区といえば『おとちゃん!』と、たこ焼きの代名詞になりたいというのもありますが、それよりも、日常の中のなんでもないことを話し合えたり、時には助け合いながら、地域にとっての拠り所になれるような、そんな温かいお店になることを願ってやみません」

たこ焼き おとちゃん

「あ、先にお買い物を済ませちゃって大丈夫ですよ。20分ほどで焼き上がりますので取り置きしておきますので!いつもありがとうございます!」

タクシーから自転車に乗り換えた彼らの声は、今日も元気に出店場所に響き渡っています。

<了>

 

たこ焼き おとちゃん出店情報

たこ焼き おとちゃん

毎週月曜日 稲毛自動車教習所
毎週火曜日 イオンスタイル幕張ベイパーク
毎週金曜日 docomoショップ 稲毛店
毎週土曜日 イオンマリンピア専門館1階

出店場所や出店日などの最新情報は、たこ焼き おとちゃんの各種SNSでご確認ください。
▶︎Twitter
▶︎Instagram



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