日本には古来から四季折々の行事や年中行事を記した歳時記という書物があります。
歳時記を通して、四季のある国に生きる喜びを思い出し、味わってみませんか?
こちらの記事では、4月の歳時記(和風月名・暦・行事・風物詩・旬な食材)などを紹介していきます。
4月の和風月名
和風月名とは月の呼び名の和名で、旧暦(明治5年まで月と太陽の動きを元にした太陰太陽暦)の季節や行事に合わせたものです。季節や行事に合わせた呼び名で風情を感じられます。
【4月】卯月(うづき)
4月の和風月名は「卯月(うづき)」と呼びます。
卯の花が盛りになる月です。卯の花(うつぎ)が咲く月という意味の「卯の花月(はなつき)」が短くなったと言われています。
そのほかの説として、稲の種を植えるという意味の「植月(うづき)」という異名もあります。
【4月のその他の異名】
いんげつ(陰月)/ けんげつ(乾月)/ けんしげつ(建巳月)/ このはとりづき(木葉採月)/ ちんげつ(鎮月)/ なつはづき(夏初月)/ ばくしゅう(麦秋)/ はなのこりづき(花残月)/ もうか(孟夏)など
4月の暦(二十四節気)
季節には、太陽暦(地球が太陽のまわりを一周する時間の長さ)の一年を四等分した春夏秋冬があります。
さらにその季節を六つにわけたのが二十四節気です。
二十四節気の一節気の長さは十五日間で、季節を細やかに表現しています。
立春から始まり、春分、夏至、秋分、冬至の四つの時期に春夏秋冬それぞれの盛りを迎え、大寒で締めくくられて一年となります。
清明[4月5日ころ]
清明とは、全てのものが清らかでイキイキとするころのことです。万物が清らかでいきいきしているという意味の「清浄明潔」という言葉の略が清明です。
春先のこの時期に東南から吹く風を清明風と呼び、本格的な春がやってきたことを告げる風です。
以下の記事で、さらに詳しく清明を解説しています。
穀雨(こくう)[4月20日ころ]
穀雨とは、たくさんの穀物を潤す雨が降るころのことで、春の最後の節気です。春の雨は作物にとって恵みの雨です。
穀雨を目安として田畑の準備を始めます。暦のうえでは穀雨を過ぎると夏を迎えます。
以下の記事で、さらに詳しく清明を解説しています。
4月の行事や風物詩
お花見(〜4月上旬ころ)
桜の開花宣言とともに日本各地でお花見が盛んに行われます。
コロナ禍は自粛されていましたが、満開の時季となると多くの人々がお酒やご馳走を持ち寄ってお花見を楽しみます。
お花見は、もともと春の農事に先立って、花の下で神酒を供え豊作を祈願したのが始まりとされています。
十三詣り(13日)
数え年で13歳になった子が虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)を参拝し、願いを込めた漢字一字を奉納して、知恵を授けてもらう行事です。
関東ではなじみが薄いですが、関西では重要な行事とされていて、「知恵もらい」や「知恵詣」ともいわれています。
土用の入り(17日ころ)
立夏(5月6日ころ)直前18日間の期間が土用という雑節です。
これを過ぎると季節は春から初夏に少しずつ移り変わっていきます。
五月人形の準備(29日ころ)
5月5日の端午の節句を祝うため、外飾りの鯉のぼりに対して内飾りとして五月人形を飾ります。
1週間ほど前から飾るものとされていますが、ゴールデンウィークの初日には飾っておきたいですね。
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昭和の日(29日)
もともとは昭和天皇の誕生日で、平成になってから国民の祝日のひとつとされていましたが、2007年から「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日として、昭和の日と名前が変えられました。
4月の行事食
花見団子(4月上旬ころ)
赤・白・緑の3色でひと揃えになる目でも季節感を味わえる団子で、あんこが入っていないものが一般的です。
赤は桜、白は白酒(もしくは去りゆく冬の雪)、緑は新緑を表しているといわれています。
花見団子を食べることで、それらの力を体内に取り込めると考えられていました。
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桜餅(4月上旬ころ)
桜餅は塩漬けにした桜の葉で包んだもので、ほのかな桜の香りを楽しみながら、しみじみと春を感じられる和菓子です。
小麦粉などの皮であんを巻いた関東風と、餅米を使った道明寺粉の皮の中にあんを詰めた関西風があります。
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草餅(4月上旬ころ)
草餅は、すりつぶしたよもぎなどの葉を混ぜた餅に、あんの入った和菓子です。草餅は春の季語でもあり、風物詩にもなっています。
3月3日の桃の節句に食べることが多いですが、灌仏会(かんぶつえ/釈迦が生誕した日)の際に草餅や草団子を食べることもあります。
4月の誕生花
誕生花とは、生まれた月日にちなみ、1年366日(閏年含む)それぞれに特定の花を割り当てたものです。
誕生花は、紹介しているサイトや書籍によって異なります。
以下の記事では、4月の誕生花(月・日)を紹介しています。
ご自身の誕生日の花言葉を見つけたり、大切な方へ贈るフラワーギフトの参考にご活用ください。
▶︎4月の誕生花一覧|誕生月の花・誕生日の花|花言葉を紹介!
4月の石(誕生石)
誕生石とは、1月から12月までそれぞれの月にちなむ宝石のことを意味しています。
自分が生まれた月の宝石(誕生石)をお守りとして身に着けることで幸運やご加護を願うと言い伝えられています。
以下の記事では、4月の誕生石(月・日)を紹介しています。
ご自身の誕生日の石言葉を見つけたり、大切な方の石言葉を調べてみたりとご活用ください。
▶︎4月の誕生石一覧|誕生月の石・誕生日の石|石言葉を紹介!
5月の歳時記一覧
以下のリンクから5月の歳時記を一覧でご覧いただけます。
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