多種多様な生き方や働き方を求め、実践している人が多い今の時代。
自分にとって無理がなく、そして思い描く理想像とは?
「今この人に会いたい」
この企画では、未来を創る生き方や働き方を実践している人をピックアップして紹介していきます。
今回の主人公
小深山徹さん
2019年から千葉県市原市加茂地区の空き家を次世代へ引き継ぐための活動をしている開宅舎に所属。
開宅舎以外にも、執筆業や塾講師などの複業を掛け持ち精力的に活動している個人事業主。
古民家をメンテナンス中の小深山さんを突撃し、お話を伺ってきました。
空き家を蘇らせて次世代に繋げていきたい
千葉県市原市の人口は約26.9万人と県内では6番目に多い人口規模ではあるものの、小深山さんの活動拠点である市原市の加茂地区においては、その人口が年々減少しており現在は5000人を切っているといいます。
このまま何も対策をしなければ2030年には2500人を切ってしまうと言われているそうです。
小深山さんが所属している開宅舎では、加茂地区で空き家となっている家を開拓し、オーナーさんと交渉して開宅舎が空き家を借りたあとに、修繕や改修などをしたあとに移住希望者に案内し、マッチングする活動をしています。
市原はまだ選ばれてないだけで魅力に溢れている
「千葉で移住と聞くといすみ市や大多喜のイメージがあると思いますが、市原はまだ選ばれていない地域なだけなんです」
そう話す小深山さんにとっても市原市の魅力は、養老渓谷に代表されるように豊かな自然に囲まれているというだけではなく、精力的に活動している若い世代が多いということもあり、活気に満ち溢れているのも大きな魅力の一つだと言います。
自然だけではなく「人」を知ってもらいたい
加茂地区に住む人の魅力を発信したい。そんな想いから(当初は違うコンセプトだったらしいが)誕生したのが、毎月発行されているフリーペーパーの「月間開宅」です。
月刊開宅vol03が発行されました。
今回のテーマは「それぞれのふるさと」です。
加茂地区の飲食店や小湊鉄道の駅でご覧になれます。
もし月刊開宅を読みたい人はこちらから購入することもできますので、ぜひご購入ください。https://t.co/uuhWC0vgzH— 開宅舎 (@kaitaksha) September 7, 2021
小深山さんは、このフリーペーパーの取材・執筆・撮影を担当されています。加茂地区で活動をする人と触れ合い、そして紙面を通して発信をする。加茂地区の未来を創る道先案内人といっても過言ではありません。
「自分が住んでいる地域のことは意外に知らない」と小深山さんは話すように、確かにインターネット検索をすれば代表的なその地域の観光スポットなどはヒットするかもしれません。
しかし、伝えるべき魅力はやっぱり人であることは間違いありません。いつの時代も地域を創り守っているのは、その地域に住む人たちなのですから。
行動したことで手繰り寄せた未来
そもそも小深山さんは、なぜこのような活動をされているのか?それは大学生時代に遡ると言います。
もともと都市計画や街づくりに興味があった小深山さん。大学在学中に地域おこし協力隊という制度を知り、調べてみると自分の地元である市原市にも、その制度を使っている人がいると知り、知人を介して現在の開宅舎の代表である高橋さんの自宅へ突撃したそうです。
生まれも育ちも市原市なこともあり、「ここは良いとこだよね」という感覚は薄かったそうですが、開宅舎の代表である高橋さんや地域の人たちと触れ合いを重ねることで、地元のイメージを再認識し、地元へのイメージがアップデートされていきました。
学生時代、地域おこし協力を知っても何もせず行動に移していなかったら、今のような働き方とは違う未来が彼を待っていたかもしれません。
やはり、自分が興味を持ったことに対し、しっかり行動に移す。その大切さを小深山さんから学ぶことができます。
近所の兄ちゃん的な複業スタイル
開宅舎に所属をして活動をしている小深山さんだが、その他にも塾の講師や設計事務所の現場手伝い、そして自身のブログの執筆活動と多岐に渡ります。
塾の講師も、設計事務所の手伝いも無理をすることなく楽しんでいるという小深山さん。
地域にとって「近所の兄ちゃん」的に愛されているからこそ、小深山さんの人柄を地域の人が信じているからこその複業スタイルは、「なにをやるか」よりも「誰とやるか」という、まさに今の時代に合った働き方といえそうです。
しがらみや謎ルールに縛られない生きやすい社会に
最後に小深山さんに聞いてみました。
「あなたにとって理想の未来とは?」
ぼくはもっと生きやすい社会になったらいいなと思います。しがらみや謎のルールなど気にせずに、やりたいことをやって、やりたくないことはやらないで、世間体とか気にせずに生きていきたいなって思ってます。地域とか関係なく、ぼくの個人的な意見ですけど(笑)
爽やかな里山の風を感じながら話す小深山さんや若い世代が紡ぎ、そして創り出す市原市加茂地区の未来に期待してしまうのは、きっと僕だけではないはずでしょう。
<了>
移住の相談は開宅舎にご相談ください
千葉県市原市加茂地区(旧加茂村)の空き家を次世代へ引き継ぐ開宅舎では、空き家の調査・管理・紹介を行っています。
市原市の加茂地区に興味のある方は開宅舎に相談してみてはいかがでしょうか。
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